2005 与那国島へ

   
風景写真 by 烏賊ヒロユキ

与那国はカジキの島!のはずが…

 今年も与那国へカジキ狙いの釣行を計画した。
というか、昨年の釣行時から「来年も…。」と考えていたので、
新たにタックルを用意して与那国島へ乗り込んだのだが…。


 今回はカジキ狙いという事で、男闘孤組の伊香君と2名で昨年と同じく
『太郎丸』さんに乗せていただくことになった。
出発前日に正太郎船長に様子を聞くと
「今年はまだカジキが釣れてないよ。」「カンパチを狙った方がいいよ。」
と、なんとも正直だが僕にとってはショッキングな言葉が…。
釣れていないのに「釣れている」とか、「これから釣れるだろう」などと
いい加減なことを言われるよりはましかと思いながら
伊香君にこのことを連絡し、新たにジグを少し用意してカンパチにも備えた。


 往路、乗り継いだ石垣空港でDEPTHSのKOBA船長が会いにきてくれて、
最近の様子などを伺いながら食事をした後、与那国行のRACに乗った。
(お忙しい中、時間を割いていただき有難うございましたm(__)m)


 与那国空港へ到着すると、正太郎船長が出迎えてくれたので
早速様子を聞くと、やはりカジキは釣れていない様子…。
でもまあ、カジキを狙う為に“与那国”を選んだわけであるから、
とりあえず初日はカジキ狙いで出船する事になった。


 今回もまた新たに試作したロッドを持ち込んだ。
昨年の経験から考え出した“手持ちスタンドアップ用”のトローリングロッドである。
僕はPENNの30SWにPE8号500m、その先にナイロンの
80ポンドを200mほど巻いて使用する。
ナイロンの伸びがあるので、今回のロッドはかなり硬めのブランクを使用し、
昨年5’9”のロッドでも大変な思いをした為、レングスはよりショートな5’0”とした。
リールも昨年は1回ヒットしただけでドラグが焼けてしまったので、
CCMさんにチューニングしてもらった。
(30SWで80ポンドを使うこと自体がおかしいんですけどね…)

 《今回までいろいろと話を聞くうちに、スタンドアップスタイルの方たちは
ミヨシに立って船でカジキを追いかけながらファイトしているそうで、
僕は昨年どうやら、ノーフォローで手持ちスタンドアップファイトをしていたことが分かり
「アホやな〜。」「そんなこと誰もせ〜へんで。」などと有難いお言葉を頂きました…。》
昨年のレポはこちらからどうぞ


 さて、タックルについてはより進化した物を用意したし、あとはカジキを待つばかりだが…。
ファーストストライクは伊香君のスピニングタックルにきた!!が、すぐに放してしまった。
そのまま誘いを掛けると、巨大な黒い影がライブベイトのキメジに襲い掛かる!!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・その正体はイルカちゃんでした・・・・・・・・・・・・・・・・。

 その後もイルカの猛攻に会い、釣りにはなりませんでした。
しかも、さすがに頭がよく、絶対にフックの部分はよけて噛んでいる。
トローリング用のヘッドを引くとしばらく後を付いてくるが、そのうちどこかへいなくなる。
 いないことを見計らってライブベイトに変えると、またすぐに食いにくる…。
それも20m、と50mでベイトを流していると、必ず20mの方に先に食いつく。
これはトローリングしている船を見つけると寄ってきていると思われ、
気づけば周りがイルカだらけになっている。

 漁師さんたちが怒り心頭して銛を握って待ち構える姿もちらほらと見かけ、
正太郎船長も「仕事にならねえなぁ〜。」といっていた。
そんな状況の中、1日粘ったがこの日、港での水揚げは1本のみ…。
次の日は船長の助言どおり、カンパチ狙いに変更する事にしたのは言うまでも無い…。


最終日もカジキを狙っていざ出撃〜!
やはりこの日も様子がおかしい…。いつもは直ぐに確保できるはずのキメジやカツオが
なかなか獲れない。他の漁師さんも獲れていない様子。
 そこで役に立ったのがなんとジギング!船長の「こっちはジグがあるから大丈夫だよ。」
の言葉どおり、深く沈んでしまった魚群に漁師さんの仕掛けは届かないようだが、
ジグを沈めればヒットする。しかしそれも一投目だけにしかヒットしなかったのだが…。
結局、餌を取り替えてみたり、ヘッドを引いてみたりしたがカジキのストライクは一度も無かった。
アタッたのはヘッドに掛かったシイラ1匹のみ。
それも「なんでお前が掛かるかなぁ〜。」というサイズ…。

そういえばパヤオの周りにはシイラが1匹もいなかった。
せっかくキャスティングのテストロッドも持って行ったのになぁ。
そのロッドではジギングでキメジを釣っただけでした…。

試作ロッド&PENN30SW


伊香君のSP80XD&SW20000PG


餌のキメジ君


は、はなせ〜


こらイルカ〜、どこまで行くんじゃ〜


カジキ用ルアーにヒットした
チャレンジャーなシイラ。



泳がせ vs ジギング(無謀な挑戦…)

 船長曰く「泳がせでやれば20キロ、30キロのは直ぐ釣れるよ。」
その言葉にホイホイと飛びつくのは、
昨年の10月に石垣DEPTHSさんで44キロのカンパチを釣った同行者の伊香君である。
楽してデカイのが掛かるので、泳がせにはまっている彼はジギングのタックルは用意せず、
いきなり泳がせ仕掛けをセットしている…。(いつからこんなヤツになったんやろ…。)

 しかし僕はジガー魂に火がついたのか?少しヒネクレた性格をしていることも手伝ってか?
「ジギングでやってみます。」「伊香くん勝負じゃぁ〜!」と無謀にもジグで勝負を挑んだ。
そりゃぁ〜泳がせの方が釣れるのは分かっているんですけどね。

 まずは、生餌の確保の為、水深300m以上のところでムロアジ(オアカムロ)を釣る。
泳がせは1人分なので、数匹確保してカンパチポイントへ向かう。
水深は約250m。
SP60XDにライン6号、470gのジグを投入する。
約300mラインが出た所でボトムに付いた。底が取れたことにホッとしながらシャクリはじめる。
この頃、泳がせ野郎(伊香君)はとっくに底取りを終え、アタリ待ち中である。
そんな中、以外にもファーストヒットは僕にきた!
硬いロッドは全然曲がらず、ドラグも全く作動しないでキャッチしたのは5〜6キロのカンパチ。
しかし、泳がせを押さえて先にキャッチできたことと、「ジグに負けてるぞ。」
という船長の言葉が妙に嬉しかった。

 一投目に400号の激重の錘を使用した泳がせ野郎は仕掛けの回収に苦悶していた。
スピニングでただ巻き回収できるのは、200号がいいところか…。
挙句の果てには必殺“逆さ巻き”を使う始末である。(ぎ、逆に巻いとる…)

 僕は1匹釣った所で、一流し休憩。実は微妙に船酔い…(-_-;)
その間にやはり、当たり前のように泳がせにはヒット。「250mはしんどい。」
「あぁ〜もう暴れんといてくれ〜。」などといいながらもSP80を使いこなし余裕のファイト。
そして上がってきたのは船上計測25,5キロのカンパチ。

 次は泳がせ野郎が休憩している間シャクリ続けたがアタリは無かった。
そして泳がせ野郎復活〜。泳がせ仕掛けが着底するたびにヒヤヒヤしながらもジグを操り続ける。
するとまたもや僕にヒット〜!ロッドも曲がり、ドラグも滑りかけたので
「お〜今度のは少しデカそうだな。」と思っていると、フっと軽くなった…「バレちゃいました…。」
気を取り直しもう一度フォールしていると、泳がせにアタリが!
フッキング後に軽々と浮かせたのは10キロ強のカンパチであった。

 その後、潮が変りアタリがなくなったので移動し、約150m〜180mのポイントへ。
ここでもファーストヒットはジギングに来た!
これまたSP50XDという少し軟らかめのロッドを使っていたにも関わらず、
曲がらないし、ラインも出ない…。上がってきたのは1匹目よりカワイイ3キロサイズ。
その後アタリは一度有ったが、フックアップする事は出来ず、
このポイントでは泳がせにもアタリはなかった。

 結果から言うと泳がせの方がデカイのが釣れた訳だが、
一緒に釣っていてジグでも状況によっては活餌に勝てるのではないかと思った。
ジガーの皆さん「がんばりましょう〜!」

 しかし伊香君、次は「仕掛けの回収が重いから電動リールが欲しい」なんて言い出すなよ〜!

太郎丸船長と泳がせ野郎



25,5キロ(SP80スピニングにて)



ジグと活餌の差!(数は同じ!だけど…)

太郎丸さんのH.Pへ


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